佐賀市は4日、就学前の発達障害児のための療育施設を今秋に開設する方針を明らかにした。早期療育で児童を支援しながら、小学校への円滑な入学を進める狙い。市内には民間施設2カ所で100人程度を受け入れているものの定員に余裕がなく、待機状態の児童がいることが背景にある。同市兵庫町のほほえみ館内に10月開所を目指す。市によると、就学前の発達障害児に特化した療育施設を自治体が開設・運営するのは県内で初めて。

 秀島敏行市長が年頭会見で発表した。1日10人の通所利用を想定、週1回約2時間利用の場合で50人を受け入れる。児童発達管理責任者ら専門性を持つスタッフを数人配置する。現場経験を積むことでノウハウ、知見を蓄積し、専門性を持つ職員の育成につなげる。

 利用料は原則1割負担で1日当たり千円程度になる見通し。別途、教材費が要る場合もある。

 発達障害は、自閉症やアスペルガー症候群、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの総称。意思疎通が苦手だったり、物事を計画的に進められなかったりすることがある。療育内容も体を動かしたり、本の読み聞かせや会話したりなど個々の状態に合わせて取り組む。保護者の相談も対応する。

 発達障害児は全国的に増加傾向にあり、2012年の文部科学省調査では、全国の通常学級に通う小中学生の6・5%が発達障害の可能性があると推計された。秀島市長は「できるだけ早く療育したほうがいいが、療育施設が足りないという現状がある」と市として取り組む必要性を説明した。

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