取材に応じる広島の緒方監督=マツダスタジアム

カープの野球で日本一に

 頂上までの道の険しさを物語るように、一切表情を崩さなかった。昨季25年ぶりのリーグ優勝を果たした広島の緒方孝市監督。就任3年目となる今季の目標に日本一を据え「厳しい戦いになるのは間違いない。その中で、カープの目指す野球をしっかりやっていきたい」と静かに切り出した。

 巨人が陽岱鋼、山口、森福を、阪神は糸井を補強した。2位に17・5ゲーム差をつけた広島を各球団がマークしてくるが「よそのことはいい」と足元にだけ目を向ける。

 今季、大きく変化するのは投手陣。大黒柱だった黒田が引退した。10勝、151回2/3の投球回という数字だけではなく、精神的な支柱が抜けたことが大きい。監督も「いかに次、投手陣を引っ張っていく気持ちを持った選手がそろっていくか」と言う。最多勝の野村、期待されながら苦しんだ福井が意地を見せられるかが一つの鍵となる。

 リーグトップの破壊力を誇った打撃陣には数字だけを追わせず、質の向上を求める。「3割5分打てと言っていない。いかに得点のシチュエーションをつくるか」。指揮官自身も現状に固執しない。昨季固定した田中、菊池、丸の上位打線について「全ては競争から始まる。もちろん1、2、3番にはアドバンテージがあるけど、変化自体を怖がらずに、新しい形を求めていくのも一つの考え方」と説明した。

 日本シリーズでの敗退を貴重な「勉強」として臨む今季。秋には昨季を上回る大輪の赤い花を咲かせることができるか。【共同】

このエントリーをはてなブックマークに追加