■佐賀県内は4381床「在宅」重視鮮明に 

 各都道府県が医療提供体制の将来像を示す「地域医療構想」で、2025年に必要な病院のベッド(病床)数は、13年時点の134万床余りから約15万6千床、11・6%減少する見通しとなることが分かった。構想の策定に伴い47都道府県が8日までに推計した結果を、共同通信が集計した。41道府県で病床が過剰とされ、鹿児島、佐賀など8県は削減率が30%を超す。

 地域医療構想は、25年に団塊の世代が全員75歳以上になるのを控え、効率的な提供体制をつくるのが目的。政府は手術や救急など高度医療に偏った病床の機能を再編すると同時に、慢性疾患を抱える高齢患者は家や施設で療養する方が望ましいとして在宅医療を推進する考えだ。医療費抑制につなげることも狙う。

 25年に向け都道府県は今後、推計を基に地元の病院や医師会と協議に入る。病床の機能転換や削減を促していくが、病院経営者や高齢者から反発や不安の声も出ており、入院に代わる在宅医療の環境整備が課題となる。

 構想策定に先立ち、国は15年に病床推計を公表。13年時点の134万6917床を3パターンの計算で約15万~20万床削減すると想定していた。

 その後、各都道府県は医療機関や市町村などが参加する会議で構想を検討。地元の病院に配慮し、削減幅が小さいパターンで計算する例が多く、25年の必要病床は全国で計119万799床となった。削減数は計15万6118床で、国推計の最小値に近い。

 削減率が最も大きいのは鹿児島県で34・9%。5番目に大きい佐賀の32・6%をはじめ熊本、富山など計8県が30%を超え、20%台も19県ある。一方、増床が必要なのは首都圏の1都3県と大阪府、沖縄県。

 病床は機能別に(1)救急や集中治療などを担う「高度急性期」と「急性期」(2)リハビリなどに取り組む「回復期」(3)長期療養の「慢性期」-に分かれるが、急性期と慢性期を減らし、回復期を増やすとする地域が多い。

 入院が減る分、在宅医療を受ける患者は大幅に増え、約177万人に。13年より60万人ほど多くなる。

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