今後の開発に期待がかかるJR鳥栖駅周辺。奥はベストアメニティスタジアム

 新年にあたり鳥栖市の10年後の姿をイメージしてみた。30年来の懸案だったJR鳥栖駅が新しく建て替えられ駅東口には悲願だった改札口が誕生、マンションやオフィスビルが建ち並んでいる。駅前広場など周辺整備も進み、駅で分断されてきた東西の人の流れはスムーズに。人口は8万人(現在約7万3千人)の大台を突破した-こんな力強い姿だろうか。

 その発展の突破口を開いていくのが、これから1年ずつ、将来像を強くイメージしながら積み重ねていく施策である。可能性は夢を膨らませて努力していくことで現実になっていく。

 2017年は何が動き出すか。大型事業で言えば、冒頭に紹介した鳥栖駅周辺整備事業、市南部には進出企業を呼び込む新産業集積エリア(産業団地)、国道3号の拡幅事業などがある。

 鳥栖駅周辺整備は駅周辺を一体的に整備し、市の表玄関をガラリと変えようというビッグプロジェクトである。3月には基本計画が示される予定で、新駅舎の位置や規模、駅東西の駅前広場、バスセンター、連結する道路網などが盛り込まれる。

 そこに絡んでくるのが市庁舎の建て替えである。熊本地震以降も頻発する地震に備えようと昨年11月、橋本康志市長が、老朽化して耐震性が不十分な市庁舎を前倒しして建設する考えを急きょ表明し、建て替え場所が注目されるようになった。市は新年度にそのあり方を検討する委員会を立ち上げるが、人口減社会に適応するコンパクトシティーづくりの視点からすると、駅周辺への移転は選択肢の一つになるだろう。

 新産業集積エリア(分譲面積22ヘクタール)は当初計画より10年近く遅れ、20年度の分譲開始を目指している。来年度中には着工の見通しだが、大幅な遅れは市の発展を阻害したのではないか。要因を分析し、教訓とするべきである。

 ぜひとも実現させたいのは国家戦略特区である。福岡県小郡市、基山町と共同提案しているが、認められれば農地開発規制が大幅に緩和され、大規模な産業団地を短期間で開発、分譲することが可能になるとされる。橋本市長は「特区内に産業団地と住宅団地を整備すれば、市人口を5千人増やせる」と構想する。

 昨年、九州自動車道の小郡市内に急浮上した味坂スマートインターチェンジ(SIC)も実現するとなれば、特区構想エリア内に鳥栖ICに続く二つ目のICが誕生することになり、特区指定を後押しするだろう。

 鳥栖市は九州交通の要衝という特別なポテンシャルがある。新年にあたり、その可能性を最大限に開花させて、九州の中での拠点性を高めるという決意を新たにしたい。(高井誠)

このエントリーをはてなブックマークに追加