定例記者会見で県への申し入れについて話す塚部芳和市長=伊万里市役所

 伊万里市の塚部芳和市長は5日の定例会見で、玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に向けた地元同意手続きの際に伊万里市の意向を十分配慮するよう県に申し入れる方針を示した。唐津市長は6日に県に申し入れる予定で、地元の範囲が明確に示されず再稼働の動きが最終盤を迎える中、玄海原発から半径30キロ圏の首長が相次いで行動に出る格好だ。

 伊万里市は2015年3月、県知事が再稼働を判断する場合は市への説明と意見聴取を行い、同意の判断に反映してもらうよう、県に書面で申し入れている。塚部市長は「既に2年近くたち、この間の状況も踏まえて協議したい。当時は(九電との)安全協定も締結していなかった」と、あらためて市の要望を伝える考えを示した。

 伊万里市議会でも県への要望を検討する動きがあり、塚部市長は「できれば議会とも意見を集約し、整合性を図りながら申し入れした方がいい」と述べた。申し入れの時期は市議会の動きも見据えながら調整するが、盛泰子議長は5日の議長定例会見で「12月議会で(要望の)たたき台が示され、今月中に全員協議会で意見集約できればと思う」と見通しを語った。

 塚部市長は自身が主張する再稼働反対の意見については、申し入れとは別に知事に訴える考えで、「現時点では(知事と20市町の首長が意見交換する)GM21になるのではないか」と話した。

 県が設置した第三者委員会に対し、「知事は『再稼働やむなし』と表明している中で、第三者委員会の意見を聞き、どう判断するのか。順序が違うのではないかと思う」と感想を述べた。

■九電、補正書を修正

 玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)の再稼働に関し、九州電力は5日、原子力規制委員会に提出している原子炉設置変更許可申請の補正書を一部修正し、再提出した。用語統一などが主で「審査に影響するものではない」としている。

 補正書の再提出は、昨年10、11月に続き3回目。1年のうちに地震や津波が基準値を超えて発生する確率について、複数あった用語を「年超過確率」に統一したほか、句読点を整理するなどして記載を明確化した。正誤の比較表で約20ページ分になるという。

 補正書を踏まえて規制委が作成している審査書案は現在、パブリックコメントの精査など最終的な作業が続いており、早ければ月内にも審査「合格」となる見通し。

このエントリーをはてなブックマークに追加