在沖縄米軍のオスプレイ空中給油再開に関して佐賀県幹部に説明する九州防衛局の市川道夫企画部長(右)=佐賀県庁

 防衛省は5日、在沖縄米軍が6日以降に新型輸送機オスプレイの空中給油訓練を再開することを発表した。佐賀空港への自衛隊機配備計画が議論されている佐賀県内からは、説明が不十分なままでの再開に不快感を示す声が上がる一方、配備計画に前向きな関係者は理解を示した。 

 佐賀県庁には九州防衛局の市川道夫企画部長らが訪れ、現時点での事故の調査結果や米側の対策、それに対する防衛省の評価について報告した。市川部長は「相当幅広く対策が取られている。再開に至る手順は妥当で理解できる」との防衛省の考えを説明した。

 県政策部の原惣一郎副部長は「調査継続中という状況での再開に違和感を覚える」と不快感をあらわにした。昨年12月の事故直後に徹底的な原因究明と情報開示、県民への説明を求めた九州防衛局への申し入れを挙げて「説明責任を果たしたという環境になっていない」と指摘した。「調査継続中での再開を防衛省としてどう思っているのか」とただす場面も見られた。

 説明後、市川部長は「得られた情報については速やかに提供していきたい」と述べたが、説明の場の設定に関しては「現時点で考えていない」と答えた。

 一方、配備計画に前向きな姿勢を示している佐賀商工会議所の井田出海会頭は「オスプレイは航続距離の長さが特徴。空中給油は運用上、不可欠」などと再開に理解を示した。会員企業に佐賀空港への配備の必要性などを問うアンケートは事故をまたいで実施する格好となったが、井田会頭は「国防の観点などから賛成の声が多かった」と説明。「県や佐賀市に配備を求めていく考えに変わりはない」と改めて強調した。

 計画地の地権者が所属する佐賀県有明海漁協の徳永重昭組合長は「ノリ養殖に集中したいので詳しい説明を聞く時間はないが、事故原因の究明は引き続きお願いしたい」と淡々と述べた。

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