東京都内のUQコミュニケーションズの店舗

 格安スマートフォン事業者が、店舗網の拡充や、ポイント制度の適用といったサービス強化に取り組み始めた。割安な料金以外の特長をアピールして認知度を高め、契約者獲得につなげる戦略だ。総務省が携帯大手に端末の過剰な値引き販売を禁じて追い風が吹いていることから、シェア拡大に向けて攻勢を掛ける。

 「フリーテル」のブランドで展開するプラスワン・マーケティングは近く、専売店「フリーテルショップ」の1号店を出す。契約だけでなく修理などアフターサービスにも対応する。1年程度で国内200店に拡大させる計画だ。

 UQコミュニケーションズも、ブランド認知の向上を目指して2016年度内に専売店を40店に広げる目標を掲げる。これまでは家電量販店が中心だったが「端末や料金プランが充実してきた」(野坂章雄社長)ことから独自の販売網を拡充することにした。

 一方、楽天は自社のネット通販サイト「楽天市場」の利用などで獲得できるポイントを、月々のスマホ料金の支払いに充てられるプログラムを始めた。平井康文副社長執行役員は「他社ではまねできないサービスだ」と意気込む。

 総務省によると、格安スマホを手掛けるMVNO(仮想移動体通信事業者)の契約数は、機器向け通信なども含め16年9月時点で1427万件と、1年前に比べ3割以上増えた。店舗やサービス強化に資金をつぎ込み、これまで中心だった「スマホに詳しい人」以外の利用者の獲得を目指す。

 一方で新規参入の増加によって競争も激しくなっている。MM総研の横田英明研究部長は「今後は資金的に体力があり、規模拡大を目指す事業者に集約化する動きが出てきそうだ」と予測した。【共同】

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