「お肉とワインを楽しみながら、一息ついて語り合う場所になれば」と話す上田昭弘さん=基山町宮浦の基山モール商店街

■住民の支えで再起「新名物に」 

 昨年11月に火事に遭った基山町宮浦の中華料理店「三九」が、グリルパン料理を提供する「うえちゃん家(ち)」に生まれ変わり、オープンした。店主の上田昭弘さん(50)は、「みなさんの温かい声と支援で再開できた。町の新しい名物料理になれば」と意気込んでいる。

 グリルパンはフライパンの一種で、底面に波状の凹凸があるものもある。同店では、黒毛牛や桜島どりをステーキにして提供しており、現在はソースが一種だが徐々に増やしていくという。店内はニューヨークスタイルを意識し、エジソンランプやパイプなど工場を思わせるインテリアを配置。テーブルやカウンターは知人に依頼し、自らも製作に携わった。

 昨年11月2日夕方、鍋の油に火が燃えうつり、店舗を全焼した。幸いけが人は無かったが、「すごくショックでしばらく打ちのめされた」と上田さん。どん底の状況を救ったのは、見舞いに訪れた100人を超す知人たちだった。「びっくりするぐらい人が来て。本当に基山の人は温かいと思った」。温かな言葉を思い出すと今でも目頭が熱くなるという。

 父母の代から50年続いた中華料理店の幕を引くことに迷いもあったが、「心機一転して、新しいことに挑戦したい」と近隣に専門店が無いグリルパン料理に目を付けた。「共通点もあって、どちらも一つの鍋で全ての料理を作るんですよ」

 うえちゃん家という店名は息子によるもの。「息子の柔道仲間にワンコインで好きなだけ食べていいと料理を振舞っていたら、いつも『うえちゃん家行こう』となってたらしくて。息子がぜひその名前が良いと言ったんで採用しました」。新たな料理と店舗とともに、地域に笑顔の花を咲かせるべく腕を振るい続ける。

 【メモ】

▽営業時間

 午後6時~午後11時ラスト オーダー、日曜定休

▽住所 基山町宮浦186―44

▽電話番号 0942(92)3456

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