佐賀県有明海漁協大浦支所の漁業者会で農水省から基金案の説明を聞く漁業者=藤津郡太良町の県有明海漁協大浦支所

 国営諫早湾干拓の開門を巡る訴訟の和解協議で、開門しない代わりの措置として国が示した総額100億円の基金案に関し、佐賀、福岡、熊本の3県漁協・漁連のトップ会談が12日に熊本市の熊本県漁連本所で開かれることが決まった。長年、開門を求めて共同歩調を取ってきた福岡、熊本両県の漁連が基金案の受け入れに転じており、反対を貫く佐賀と統一行動が困難な中、対応を協議する。

 長崎地裁は今月17日までに長崎を含む沿岸4県と漁業団体に賛否を回答するよう求めている。

 佐賀県有明海漁協は9日、佐賀市の本所で運営委員長・支所長会議を開き、基金案への反対方針を確認した上で、対応を検討する。徳永重昭組合長は「これまでの経緯からして受け入れに転じることはあり得ない」と強調する。その上で「両県が再び方針を転換することは難しい情勢だが、回答する際の表現方法などで工夫できないかなど、何らかの別の道を探る必要もある」と説明した。

 6日は同漁協大浦支所(藤津郡太良町)が要望していた農水省との意見交換会が開かれ、漁業者は窮状を訴え、あくまで即時開門や基金の大幅な積み増しを求める声が挙がった。その場で挙手による基金案受け入れの採決に移り、賛成はゼロだった。竹島好道運営委員長は終了後、「農水省の目的は有明海再生ではなく、司法が開門を命じた確定判決と制裁金支払い義務を金で解決しようというもの」と批判した。

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