ベトナム伝統建築物修復に20年以上携わる 江島(えしま) 明義(あきよし) さん(70)

 ベトナムに残る伝統建築物の修復に20年以上、携わった。このうち2008年に修復された同国北部・ドンラム村の国家文化財「モンフー門」の模型(縮尺10分の1)を制作。遺産の継承に役立ててもらおうと、首都の博物館に贈った。

 1級建築士で、寺院や神社などの設計が専門。1996年から昭和女子大の研究員として、急速に進む都市化の影で保存が課題になっている農村集落の景観保全に当たってきた。

 目指したのは修復技術の移転。現地の職人だけでなく、住民とも交流を重ね、文化財保護の意義を伝えてきた。1年半をかけた模型は柱の数など実物と同じ。実習材に活用できるように分解可能な構造にした。

 3月下旬に現地であった贈呈式では、文化局長や建築士を目指すハノイ大学の学生ら数百人を前に景観保全の歩みを報告。思いもよらない歓待も受けた。

 今回の贈呈を「一つの節目」と位置付ける。「現場での技術指導から、次の世代に引き継ぐ役目を果たしていきたい」。佐賀市兵庫町。

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