きょう大相撲初場所が始まる。番付上位はモンゴル人を中心に外国人力士が並ぶが、その礎を築いたのは米ハワイ出身の高見山だろう。ちょうど50年前の1967年初場所に外国人力士として初めて十両昇進を決め、関取となった◆当時の相撲界には「ガイジン」差別があり、孤軍奮闘していた。それでも、ファンの前で笑みを絶やさず、取材では「日本のファンは優しくて『こんな相撲を取ったら強くなる』という手紙をくれるんだ」と笑ったという。強さだけでなく愛嬌(あいきょう)があり、テレビCMでもお茶の間の人気を集めた。高見山がいなかったら、大相撲は違う歴史を歩んだかもしれない◆ユーモアは外交の場では友好の懸け橋となる。駐日米国大使ケネディさんが大使館職員と一緒に人気ドラマ『逃げ恥』のダンスを踊った動画が話題になった。人の心のつかみ方のうまさはカリスマ大統領だった父譲りというべきか◆オバマ大統領の歴史的な被爆地広島訪問は彼女が舞台裏で奔走しなければ、実現しただろうか。2年前には唐津くんちを法被姿で見物し、観客に笑顔を振りまいた。大統領交代に伴い、惜しまれながら日本を去る◆もちろん、人が代わることで関係が途切れては意味がない。高見山は小錦を角界に誘い、曙を横綱に育てた。外交も継続性ですよ、と次期大統領に言っておこう。(日)

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