記者会見する韓国の文在寅大統領と(左2人目から)首相候補の李洛淵・全羅南道知事、国家情報院長候補の徐薫氏、大統領秘書室長に任命された任鍾晳氏=10日、ソウルの大統領府(共同)

 【ソウル共同】9日投開票された韓国の大統領選で当選した革新系政党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)氏(64)が10日、大統領に就任した。国会で就任宣誓し「条件が整うなら(北朝鮮の)平壌(ピョンヤン)にも行く」と述べ、朝鮮半島の平和に向け首脳外交を展開する姿勢を強調。記者会見では、首相候補に韓国紙、東亜日報の東京特派員や国会議員、韓日議連副会長を務めた知日派の李洛淵(イナギョン)・全羅南道(チョルラナムド)知事(64)を指名すると発表した。9年ぶりの革新政権が本格始動した。

 首相就任には国会在籍議員(10日時点で299人)の過半数が出席する会議で、出席者の過半数の賛成が必要。共に民主党は少数与党となり他党の協力が不可欠だ。文氏は10日午前、保守系旧与党「自由韓国党」幹部に国政運営で協力を求めた。

 文氏は「温和で合理的な身の処し方をしてきた人」と李氏を紹介し、偏りのない行政を行うとの意志を示すものだと強調。情報機関の国家情報院トップには過去の南北首脳会談に関与した徐薫(ソフン)・元国情院第3次長(62)を指名した。大統領秘書室長に側近の元国会議員任鍾〓(イムジョンソク)氏(51)を任命。

 宣誓後の演説では、韓国で初期運用が始まり中国が反発する米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を巡り「米国、中国と真摯(しんし)に協議する」と表明した。従軍慰安婦問題ではこれまで、朴槿恵(パククネ)前政権が日本と結んだ2015年の合意について再交渉するとしていた。

 就任直後にはソウルの自宅で韓国軍の制服組トップ、李淳鎮(イスンジン)合同参謀本部議長から電話で北朝鮮の核実験とミサイル発射に関する動向の報告を受け「国民の安全のため備えに万全を期すように」と指示した。歴代大統領や朝鮮戦争の戦死者らが眠るソウルの国立墓地も参拝した。

 中央選挙管理委員会は10日朝、開票を終え、41・08%の得票率の文氏の当選を午前8時9分に認定した。任期は5年。他の有力候補の得票率は、自由韓国党の洪準杓(ホンジュンピョ)候補が24・03%、中道野党「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)候補が21・41%。

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