酉年に合わせ、開帳された千手観音像(右奥)=上峰町の上坊所観世音菩薩堂

■住民ら先祖供養

 上峰町の上坊所観世音菩薩堂で9~11日の3日間、12年ぶりに千手観音像が開帳されている。初日の9日は地元住民ら約120人が集まり、手を合わせて先祖を供養した。

 開帳は地区の伝統行事で、保管されていた位牌(いはい)に「元禄」の年号があったことから少なくとも江戸時代には始まったと伝えられている。地元では「御開扉」として親しまれ、お堂内には千手観音像と不動明王像が安置されており、酉(とり)年にのみ扉を開く。いずれも立像で、本体部分は千手観音が約30センチ、不動明王が1メートルほど。

 式典では僧侶が経典を唱えたり、水色の法被を着た地元の女性たちがご詠歌を唱和したりした。千手観音像からは白、赤、黄色、緑、紫の5色の「御手の糸」と呼ばれるひもが伸び、会場を彩った。区長の渡邊信利さん(72)は「現代では先祖を供養する意識が若い人の間で薄れていると感じるので、これを機会に祖先を思うことに親しんでもらえれば」と話す。

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