■学校、教科間格差も依然

 武雄市が小中学校で行っている予習動画を活用した武雄式反転授業「スマイル学習」の2016年度の実施率は、中学校が43・3%で前年度から18・3ポイント上昇したが、小学校は前年度とほぼ同じ46・6%だった。中学校で改善がみられたものの、小中学校とも実施率は5割に届かず、学校間や教科間の格差も依然として大きい。

 実施率は、小学校3科目、中学校2科目に用意されている予習動画の単元数に占める実際に使用した単元数の割合。学校別、科目別などでまとめた。

 中学校の科目別実施率は数学63・1%、理科23・4%。数学は前年度から28・3ポイント、理科は8・3ポイント上がった。小学校は算数51・3%、理科44・2%、国語15・2%で、いずれも前年度から大きな変動はなく、3ポイント内の増減にとどまる。

 市教委は中学で実施率が改善した要因について、15年度は予習動画を制作しながら実施したのに対し、16年度は動画が当初からそろっていた違いを挙げる。中学理科が低い要因は「実験などの準備に時間を要し、スマイル学習に至らない面もある」と分析している。

 学校別の実施率は、小学校11校で82・0%~28・4%。30%台と40%台が3校ずつで最も多い。中学校5校は82・8%~27・0%で、50%台が2校、40%台が1校だった。学校間格差に関し市教委は「スマイル学習に対する考え方や多忙感など、学校や教員間で相違がある」とみている。

 昨年の教職員調査では、小学校の58%がスマイル学習を「減らしたい」とし、理由には「負担を減らしたい」「他の指導法を用いたい」「効果が今ひとつ」などが挙がっていた。市教委は負担軽減策として教材をダウンロードする手間が省けるタブレット端末を選定、対応も進めている。

 市教委は「小学校の実施率アップを期待していたが前年同様の数字にとどまった。教職員調査では予習教材などへの意見や業務多忙などの指摘も受けており、現場や専門部会と連携しながら実施を推進したい」としている。

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