国内で初確認された、大阪南港で見つかったヒアリの女王アリ(環境省提供)

 環境省は4日、大阪市住之江区の大阪南港で、強い毒を持つ南米原産のアリ「ヒアリ」が見つかり、駆除した個体の中から、女王アリ1匹が国内で初めて確認されたと発表した。卵は見つかっていないが、女王アリは1日に千個以上の卵を産む能力があるとされ、同省は、巣を作り繁殖していた恐れもあるとみて調査している。

 国土交通省は4日、定期航路で中国からコンテナ貨物が運び込まれる伊万里港など全国63港で、駆除対策を重点的に実施するよう自治体などに要請した。これ以外の870港でも、中国からのコンテナを受け入れている場合は対策を取るよう求めた。

 環境省によると、6月29日に住之江区内の倉庫に搬入された中国・香港からのコンテナで、毒を持つ別の外来種「アカカミアリ」が確認され、同30日に陸揚げされた大阪南港を緊急調査。アスファルトの亀裂で、ヒアリがまとまった状態で見つかった。環境省の地元事務所によると、目視で約100匹がいたとみられる。

 殺虫剤などで駆除し、約10匹を回収した上、7月3日に女王アリ1匹を含むアリの死骸約50匹を回収した。6月30日の駆除以降、周辺で生きたヒアリは捕獲されておらず、卵やアリ塚も確認されていない。アリ塚の形成には2~3年かかるといい、環境省は「増殖しているとしても初期段階」とし、毒が含まれた餌を置くなどの対策をしている。

 ヒアリは体長約2・5~6ミリ。女王ヒアリは体長や腹部が大きかった。

 ヒアリは5月下旬に兵庫県尼崎市に運ばれたコンテナから初めて見つかり、神戸港(神戸市)と名古屋港(愛知県弥富市)でも相次いで確認された。いずれも中国・広州市からのコンテナで、大阪は国内4例目。【共同】

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