神戸市西区の産婦人科医院「おかざきマタニティクリニック」で2015年9月、麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」により出産した30代の女性と生まれた男児が、共に重い障害を負い、女性は今年5月に死亡したことが、遺族の代理人弁護士への取材で分かった。夫(32)=東京=は5日、厚生労働省や日本産婦人科医会などに、無痛分娩が原因と疑われる医療事故の実態調査などを求める要望書を出したことを明らかにした。

 女性は医療事故で脳に重い障害を負い、意識を取り戻さないまま今年5月に死亡。男児も意識がないまま入院生活が続いている。

 夫は要望書で「子どもが生まれてからの日々を想像し夢を語り合ってきたが、全てが失われた。私ができることはリスクを伝え、二度と事故が起こらないようお願いするだけだ」と心境を説明。(1)無痛分娩が原因と疑われる医療事故や「ヒヤリハット」事案の調査(2)事故防止のための医療体制の充実-を求めている。

 遺族の代理人弁護士によると、女性は15年9月に出産。男性院長が背中から脊髄近くにカテーテルを入れて薬を注入する「硬膜外麻酔」をして無痛分娩に臨んだが、誤って麻酔が中枢神経系にまで作用し呼吸困難になったとみられる。【共同】

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