今年の4月に開業して5年がたちました。当初からとりわけ女性泌尿器科の病気については声高に啓発をしてきたつもりですが、今もなお変わらない頻度でおしっこの悩みを抱えた患者さんが訪れます。頻尿、尿もれというのは、男女を問わず身近な悩みですが、なかなか相談しづらい悩みなのだということを日々感じます。

 治療は男性と女性で異なります。男性の場合は主に薬で治療します。頻尿、尿もれのタイプによって薬を使い分けます。前立腺肥大症が原因と考えられる頻尿では、手術で治療効果が期待できる患者さんもいます。

 女性も頻尿については主に薬での治療を行います。製薬会社による啓発のコマーシャルなどを見る機会も増えました。先日はドラッグストアのレシートで啓発する試みもあったようです。一方、尿もれについては、薬での治療が多いのですが、タイプによっては手術での治療も可能です。

 尿もれの手術は一般的に「腹圧性尿失禁」という、お腹に力を入れたときの漏れを感じる方に効果があります。従来から行われている方法として、お腹や太ももの筋膜を尿道周囲に自家移植する手術法がありますが、20年ほど前からは筋膜の代わりに人工的に作ったメッシュテープを入れる方法が開発され、現在ではこの方法が盛んに行われています。

 以前は1週間以上の入院が必要だったのが、1泊入院や日帰りでもできるようになり、私のように入院を扱わないクリニックでも行えるようになりました。

 メッシュテープの手術法は大きく分けて二つあり、漏れの状態やタイプによって適切な方法を選びます。尿道の動きを見る検査を行い、判断します。興味のある方は医療機関に相談されてみてはいかがでしょうか。(なかおたかこクリニック院長 中尾孝子)

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