2014年衆院選の小選挙区(295)の得票を基に、現在の民進、共産、自由、社民の野党4党が共闘して統一候補を立てた場合の与野党の勝敗を共同通信社が試算した。自民、公明両党候補は計61選挙区で逆転される。比例代表も含めた衆院議席(475)で265議席にとどまり、自公両党は憲法改正の国会発議に必要な「3分の2」を割り込む。逆転の61選挙区のうち31は当選1、2回の自民党現職の地元で、同党若手の選挙基盤の脆弱(ぜいじゃく)さが露呈した。

 次期衆院選で試算通りとなれば、自民党単独では233議席と過半数に届かない。安倍晋三首相の政権運営が不安定化するのは必至。衆院解散は今秋以降とみられており、4野党の候補者調整の進捗(しんちょく)状況が焦点となりそうだ。自民党は約120人いる当選1、2回の議員の底上げを急ぐ。

 試算で、自民党若手が逆転される31選挙区は計19都道府県にわたる。最多は埼玉県の5で、北海道、新潟県、愛知県が各3、山形県、東京都がそれぞれ2-の順。関東地方はじめ東日本に多い。

 野党4党が逆転する61選挙区の候補者は、自民党58、公明党3。閣僚では山本幸三地方創生担当相(福岡10区)が敗北。14年衆院選の当時に民主党代表だった海江田万里氏(東京1区)が議席を奪い返す。

 自民、公明両党は北海道と埼玉県でそれぞれ6、東京都8、愛知県で4選挙区を落とす。昨年7月の参院選で自民党が苦戦した東北地方(25選挙区)では、9選挙区で勝敗が入れ替わる。

 ただ野党候補の一本化は現状では進んでいない。逆転61選挙区で野党候補が1人となっているのは8選挙区にとどまっている。

 試算に当たり、比例代表の獲得議席は変わらないと仮定した。14年衆院選で自公両党は小選挙区で232(追加公認を含む)、比例代表で94の計326を獲得した。【共同】

=試算の方法=

 2014年衆院選の小選挙区で当時の民主(現民進)、共産、生活(現自由)、社民の野党4党の票と、維新の党の一部票を合計し、自民、公明両党の当選者と比較した。維新の党は、民進党に合流した議員らの得票のみを加えた。福岡1区で無所属候補として当選した井上貴博氏は自民党から追加公認されたため、同党候補とした。北海道7区から民主党公認で出馬し、現在無所属の鈴木貴子氏の得票は、野党に合算した。山形3区の無所属阿部寿一氏については、次期衆院選で民進党推薦を受けたことを踏まえ、野党候補として扱った。

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