議会改革の重要性や実践的アドバイスを語る中尾修さん。県内外の地方議員40人が耳を傾けた=伊万里市松島町の市民センター

 地方議会改革について学ぶ議員研修会が9日、伊万里市民センターであった。2006年に全国で先駆けて議会基本条例を制定した北海道栗山町の当時の議会事務局長で、東京財団研究員の中尾修さんが講演。議会が市民に対する説明責任を果たし、住民参加を促して活気あるまちづくりにつなげていく方策を探った。

 中尾さんは、首長ら執行部の提案の大半が修正もなく通り、“不要論”さえ持ち上がる地方議会の現状を「決定の過程を市民に見せる努力を怠ってきた」と指摘した。「否決や修正を要求することが健全と言われる文化をつくることも大事。報道で『対立』と表現されるのは不幸だ」とも語り、議会と執行部の緊張感を保つ必要性も訴えた。

 改革の実践では、有権者と語らう場を設けて多様な意見をすくい上げたり、議員同士の討論で論点を明確化することを必須事項に挙げた。「特定の地域や団体を代表する個人技の時代から、一人一人が自らの考えを語り、合意形成していく集団技の時代になった」と資質の向上でいっそうの奮起を促した。

 質疑では、条例制定準備を進めている市議会の議員が「議員同士の討論は見解の相違で片付けられてしまわないか」と懸念を示したのに対し、中尾さんは「感情的な議論にならないよう少しずつ乗り越えていかなくてはならない。ファシリテーター(議論促進を目的とした司会役)を立てることも検討しては」と応じた。

 研修は伊万里市議会(盛泰子議長)が主催し、県内外の地方議員約40人が参加した。

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