泉山の陶土を使った大皿を奉納した西原章さん(左)と陶山神社の宮田胤臣宮司=有田町の陶山神社

西原章さんが作った「倣・染付山水文鎬大皿」。泉山陶土特有の青みがかった白に焼き上がった

 有田焼発祥の地とされる有田町泉山の陶土を使った大皿を、同町で窯を開く西原章さん(60)が6日、陶祖李参平を祭る陶山神社に奉納した。作品制作が難しいとされる泉山陶土の青みがかった白に魅了されて6年半。試行錯誤を続けた西原さんは「有田の原点の地の復活へ向け、これからも研究を進める」と意欲を見せる。

 日本初の磁器の有田焼は、401年前に李参平が泉山で磁器作りに適した陶土を発見したことが始まりとされる。ただ、泉山の陶土は粘りが少なく成型が困難で、焼成時にひび割れが出ることが多かった。このため、現在は扱いやすく白く焼き上がる熊本県・天草産の陶土を使うことが主流となっている。

 西原さんは2011年ごろから泉山陶土の復活を模索。仲間や佐賀大の研究者と土の分析などを進め、これまでにも作品展を開いてきた。今回奉納した大皿は、佐賀県立九州陶磁文化館収蔵の重要文化財「染付山水文鎬(しのぎ)大皿」(1640~50年代)を模倣した。2年前の展覧会用に作ったときは焼成に失敗し、ひび割れたことから、土の配合などを見直し、今回は3枚焼き上げることに成功した。

 西原さんは「3枚とも成功したことで、泉山陶土が扱えることが証明できた。興味を持つ人に参加してもらい、泉山の土を使った作品作りを広げたい」と話した。

このエントリーをはてなブックマークに追加