佐賀市は、小中学生の孤立防止と学習支援を兼ねた「居場所」づくりに取り組む。週1回程度、夕方以降に公民館を利用した場で、食事も提供する。市内でモデル校区を選定してNPO法人や民生・児童委員、学校関係者と実行委員会を組織し、10月に事業をスタートする。共働きやひとり親家庭で、放課後に帰宅しても1人で過ごす子どもに団らんの場を提供する狙い。

 1校区をモデルに始め、NPO法人に調整を委託し、実行委員会をつくる。NPOや子育て支援団体、協力する地域のボランティア、地元のまちづくり協議会の関係者に実行委メンバーになってもらう。

 居場所の運営方法は、実行委の設立後に協議する。学習支援や遊び、食事ができる場にする。学習支援では、佐賀大生に協力を求める。居場所を利用する場合の条件は設けない。

 市は昨年度、小中学生776人を対象にアンケートを実施し、中学卒業者の進学率を調べた。全体で97・4%が高校に進学していたが、ひとり親家庭の進学率は2・6ポイント低い94・8%だった。家庭学習の有無も、全体の9割近くが肯定的な回答だったのに対し、ひとり親家庭は8割に満たなかった。ひとり親家庭の子どもには、自己肯定感が不足する傾向も見られた。

 利用しにくくなるケースもあるため、「支援」を前面に出さない。事業費は305万円で2分の1は国交付金を充てる。事業成果を検証し、市内に広げるか検討する。

 市子育て総務課の担当者は「地域の人たちの協力によって運営できる。子どもの孤立を防止するのはもちろんだが、地域の人たちの居場所にもつなげられたら」と話す。

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