ゴールデン・グローブ賞授賞式でセシル・B・デミル賞を贈られたメリル・ストリープさん=8日、米カリフォルニア州(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米ハリウッドを代表する大物女優メリル・ストリープさん(67)がトランプ次期大統領(70)の差別的な言動に「胸が張り裂けそうな思いだ」と不快感を示し、他者への不寛容さを戒めて「軽蔑は軽蔑を呼び、暴力は暴力を生む」と痛烈に批判した。トランプ氏はツイッターで激しく反論。意外な2人の応酬が米メディアの関心を集めている。

 8日のゴールデン・グローブ賞授賞式で、映画界への貢献をたたえる賞を贈られたストリープさんはスピーチで「この国で最も尊敬される座に就こうとしている人物が身体障害のある記者の物まねをした」と非難した。

 名指しはしなかったが、2015年の集会で手や腕をけいれんさせるように動かして身体障害のある米紙記者をあざけるような振る舞いをしたトランプ氏を問題視した。

 これに対し、トランプ氏は9日「ハリウッドで最も過大評価された女優の一人だ。私を知りもしないで攻撃した」と反撃。大統領選でヒラリー・クリントン氏を応援したストリープさんを「惨敗したヒラリーの腰巾着」とやゆし「身体障害者の記者をばかになどしていない」と強調した。

 ストリープさんは約6分間のスピーチで「その光景は今も頭から離れない。映画の中の出来事ではなく、現実に起きたことだからだ」と時に声を震わせながら語った。「権力ある者が立場を利用して他人をいじめれば、私たち全員が敗者となる」と述べ、「信念を持ったメディアが力を持ち、権力者の目に余る行動を逐一追及する必要がある」と訴えた。

 移民に厳しい姿勢を見せるトランプ氏を意識し「ハリウッドはよそ者や外国人であふれている。彼らを追い出せばアメリカンフットボールと総合格闘技以外に見るものはなくなる」とも訴えた。

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