熊本県は13日、熊本地震で被災した約3千人に実施したアンケートで、地震発生後に自宅外で避難した半数近くが、最も長く身を寄せた場所として「自動車の中」を挙げたと明らかにした。余震が相次ぐ中、建物より安全と考える人が多かったためで、県はインターネットやラジオによる避難所や物資供給場所などの情報提供を強化するとともに、エコノミークラス症候群の予防啓発に力を入れる考えを示した。

 県は救援物資の提供など地震発生から3カ月間の対応に関する検証結果も明らかにし、2017年度に改定する地域防災計画に反映させる方針を示した。

 アンケートは昨年8月以降、震度6以上を観測した益城町など10市町村の住民に調査用紙を郵送するなどして、計3381人から回答を得た。

 自宅外避難の2297人のうち47・2%が最も長く身を寄せた場所として「自動車の中」と答え、「親戚・知人宅」(18・6%)、「市町村が指定した避難所」(16・8%)を大きく上回った。

 車の中を選んだ理由は、複数回答で「余震が続き一番安全と思った」が79・1%を占め、「プライバシーの問題で避難所より良いと思った」(35・1%)、「小さい子どもや体が不自由な家族がいた」(15・7%)が続いた。

 対応に関する検証結果では、県が想定していた救援物資の集積拠点施設が被災して使えなかったり、人員不足から仕分け作業が遅れすぐに被災者に行き届かなかったりした点を指摘。集積拠点を十分に確保し民間企業とも連携して対策を進めていくとした。

 高齢者や障害者らを受け入れる福祉避難所についても一般避難者の対応に職員が忙殺されたり、周知不足だったりして十分に活用されなかった点を問題視。運営マニュアルの見直し方針を示した。【共同】

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