知事サミットに合わせて名護屋城跡を視察した全羅南道知事の李洛淵氏(右から3人目)や佐賀県の山口祥義知事(同4人目)ら日韓の知事たち=2015年10月、唐津市鎮西町の県立名護屋城博物館

 韓国の文在寅(ムンジェイン)新大統領就任に伴い、首相候補に指名された李洛淵(イナギョン)氏は、佐賀県と友好交流協定を結ぶ全羅南道(チョルラナムド)の知事を務め、来県した経験もある。縁があった県内関係者は「誠実」「熱意がある」と振り返り、就任前から李氏の動向に注目している。

 全羅南道との友好交流協定締結5周年を記念し、山口祥義知事と李氏は昨年、両国を相互訪問した。

 山口知事は、李氏から「善隣友愛」とつづられた直筆の色紙をプレゼントされ、「誠実で、親しみが湧いた」と振り返る。夫人同士も親交があり、「家族ぐるみでお付き合いできたので、今度は首相として佐賀県に来てほしい」と期待を込める。12日に全羅南道で行われた李氏の知事退任式には、県の坂本洋介地域交流部長が出席した。

 「新たな知見を取り込もうとする熱意がすごい」。こう評するのは西松浦郡有田町の県窯業技術センターの副島潔さん(51)。李氏が昨年11月、センターを視察した折、コンピューターを使った技術に強い関心を寄せたという。李氏は韓国紙、東亜日報の東京特派員経験があり、流ちょうな日本語で、技術の意義や商品化への道筋などを次々と質問した。副島さんは「技術分野の出身かと思うほどだった」と感心する。

 李氏は15年10月、唐津市で開かれた日韓知事サミットにも出席した。晩さん会の会場で、宿泊先にもなった旅館洋々閣の大河内明彦さん(83)は「穏やかな紳士然とした印象で、新政権に身近さを感じる」と話す。唐津JC理事長時代から韓国と40年来の交流があり、「韓国には慶尚道(キョンサンド)と全羅道の地域対立が残り、国内政治にも影響を及ぼすが、(慶尚南道出身の)文氏を李氏がどうサポートしていくか見守っていきたい」と語った。

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