持続可能な方法で適切に管理がされているとして「森林認証」を受けた多良岳の県有林=藤津郡太良町(県提供)

 2020年東京五輪・パラリンピック関連施設の資材に活用されることを目指し、佐賀県は藤津郡太良町の多良岳にある県有林で「森林認証」を取得した。県は五輪関連施設への木材納入へ向け大手商社との交渉を進め、「佐賀産木材のPRにつながれば」と意気込む。

 県によると、2010年のバンクーバー冬季五輪から、認証を受けた森林産出の木材が競技場や選手村の資材などに多く使われるようになったという。全国の木材活用を巡っては新国立競技場観客席の一部に導入する構想が自民党内に浮上、県も情報収集している。

 森林認証は、自然環境や生態系に負荷をかけずに計画的に伐採、間伐し持続可能な方法で管理している森林に対し、国内外の第三者機関が認定する。

 認証を受けた多良岳の県有林は林道を除く全域384.43ヘクタール。スギが237.88ヘクタール、ヒノキが56.72ヘクタールを占める。多年草「マルミノヤマゴボウ」や日本固有種のネズミの仲間「ヤマネ」といった希少植物・小動物が生息している。一般社団法人緑の循環認証会議(SGEC)から昨年11月、県内で初めて認証を受けた。

 五輪関連の引き合いがあった場合でも計画に基づいて木材は生産されるという。県林業課は「木材価格が安くなり、なかなか山に手を入れられない所有者も増えている。県が認証取得してPRすることで需要を喚起し、市町や民間所有の山でも適正な保全が広がってほしい」と期待する。

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