玄海原発についての考えを述べる九州電力の瓜生道明社長=福岡市の九電本店

 九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)は新規制基準の審査が大詰めを迎え、正式合格すれば再稼働に向けた地元同意の手続きに焦点が移る。早期再稼働を目指す九電の瓜生道明社長に、今後の同意手続きや、保管容量がひっ迫している使用済み核燃料への対応について見解を聞いた。

■乾式貯蔵施設町外は困難

 -再稼働に関し、同意を得る地元の範囲はどこまでだと認識しているのか。

 どこにも定められた基準がなく、地元の定義は難しい。ただ、再稼働の手続きとしては立地県(佐賀県)と立地市町村(玄海町)の同意が最低限、必要だと思っている。

 -長崎や福岡県の自治体からも地元同意の範囲拡大を求める声がある。同意を得る必要はないのか。

 当然、フェース・トゥー・フェースで対応していく。九州全体の皆さんに原子力を理解してもらい、安心感を持っていただけるようやっていくつもりだが、基本的には同意の手続きと、(安心感を持てるかという)気持ちの問題は同じとは思っていない。

 -川内原発(鹿児島)よりも同意手続きに時間がかかると思うか。

 そこはなんとも言えないが、佐賀県の山口祥義知事自身も丁寧にステップを踏んでしっかり対応しようという考えなので、いろんな手順を踏んでいく必要があるとは思っている。

 -玄海原発3、4号機が再稼働すれば、使用済み核燃料の貯蔵プールは5年程度で満杯になる。対応は待ったなしだ。

 (燃料の間隔を詰めて保管スペースを増やす)リラッキングを原子力規制委員会に申請しているが、審査が止まっている。規制委の田中俊一委員長は「たくさん入れておくのは望ましくない」と言っているが、燃料を水で一定期間冷やすプールは必要だ。粘り強く話をしていきたい。

 -プールで冷却した燃料を外気で冷やす「乾式貯蔵施設」の建設も原発の敷地内外で検討している。いつまでに、どこに造るのか。

 (再処理工場のある)青森県六ケ所村に搬出するまでに一時保管でき、貯蔵方法を増やすことで安全性も高まる。必要性を強く感じているが、敷地内はスペースの問題があり、敷地外は地質調査や地元同意の手続きに時間がかかる。保管量や容器の材質も含めて検討課題は多く、しっかりと詰めていくとしか言えない。

 -玄海町以外に建設する可能性はあるのか。

 原子力に慣れ親しんでいない地域となると、地元同意の面でかなりハードルが上がる。(人口の多い)福岡市となればなおさらだ。

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