金融庁の金融審議会は20日、顧客を最優先した業務運営を金融機関に求める行動指針の導入を柱とする報告書をまとめた。生命保険や投資信託の販売手数料をより詳しく開示させるなどして、国民が安心して資産を増やせる環境を整える狙い。サービスの質や独自性を巡る金融機関の競争が激しくなりそうだ。

 投資家保護や市場の活性化につなげる施策も提言した。具体的には、コンピューターで短時間に株式の売買を自動で繰り返す「高速取引」を手掛ける業者に登録制を導入する。証券会社などが自前で運営する「私設取引所」で、お金を借りて株式に投資する信用取引を解禁する。

 行動指針は7原則で構成され、金融機関が顧客優先の取り組み方針を策定、公表することや、商品・サービスの手数料全般を顧客に明示することを要請した。意見公募を経て、来春の導入を目指す。

 行動指針には強制力がないことから、取り組み方針を定期的に見直して公表することや、金融機関の姿勢を第三者の立場から評価する有識者らの組織設立など、指針の実効性を高める方策も盛り込んだ。

 高速取引を手掛ける業者への登録制導入は、一般投資家に不公平感を与える取引を防ぎ、当局が取引実態をチェックできるようにするのが狙い。金融商品取引法を改正する。【共同】

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