総務省消防庁は、けがや病気の症状で緊急度を判定するサイトを開発した。スマートフォンなどでアクセスし、案内に従って病状や痛みの部位、強さなどを選んでいくと、救急車を呼ぶ必要があるかの目安を教えてくれる仕組み。3月末にも運用を始める。子どもの急な高熱など対応を迷うようなケースで参考にしてもらい、出動件数が増え続ける救急車が重症者を効率よく搬送できるようにするのが狙い。

 サイト名は「Q助(きゅうすけ)」で、消防庁のホームページからたどれるようにする。まず「反応がない」「声が出せない」など命に関わる恐れのある症状から聞き、該当しない場合は、痛みのある部位や強さを問う設問などに進む。その結果、緊急性が高いと判断されれば「今すぐ救急車を呼びましょう」、それ以外は「緊急ではないが医療機関を受診した方がよい」「様子を見て」といったメッセージが表示される。

 判定後、自身で出向く場合に、病院を探せるよう各地の医療機関を紹介する厚生労働省のサイト情報を掲載する。このほか各自治体の消防本部がこのサイトを基に、地元の医療機関を載せた救急受診ガイドに作り替えて運用することもできるようにする。

 スマートフォンとパソコン用のほか、ネット環境がなくても使えるアプリも作る。こうした取り組みは東京都や札幌市など一部の自治体で実施しているが、全国で利用できるように普及を目指す。消防庁の担当者は「適切な受診のタイミングを知るのに役立ててほしい」と話している。【共同】

 ■救急車出動の現状 総務省消防庁によると、2015年の救急車出動は605万4815件で過去最多だった。搬送者数のうち65歳以上が56.7%を占め、高齢化で今後も出動の増加が見込まれている。タクシー代わりに使うなど不適切な利用もある。緊急性の高い患者の搬送が遅れることが心配され、消防庁は、救急車を呼ぶかどうか迷ったときの救急相談ダイヤル「#7119」の全国への普及にも取り組んでいる。導入しているのは札幌市など7自治体。

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