熊本地震を受け、耐震工事を施した吉野ヶ里町の三田川小体育館のつり天井(吉野ヶ里町提供)

 落下した場合の被害が深刻なつり天井がある体育館や講堂、武道場の落下防止対策に関し、未対策は小中学校で19棟、高校で6棟だった。未対策と報告した棟数が前年度と比べ増加した自治体があった。鳥栖市、神埼市、吉野ケ里町の3市町で、いずれも見落としが原因とし、2~4棟多くなった。

 吉野ケ里町は前年度「0」で、今回「2」と報告した。町教委によると、東日本大震災の被害状況を受け、前年度までは職員が目視で確認していた。ところが昨年4月に発生した熊本地震でつり天井が落下した状況を受け、再度、専門業者による確認を実施した。その結果、4棟中、2棟でつり天井が判明した。担当者は「(目視は)専門知識もなく、不安もあった」と胸の内を語る。

 鳥栖市も昨年度、体育館の工事を始めようと手掛けた事前の調査で分かった。神埼市は建物外側の工事をする際に専門知識を持つ職員が図面を見て、「つり天井ではないとしたこれまでの認識は誤り」と気づいたという。

 複数の自治体で見落としがあったことについて、県教委教育総務課は「こうした事例があったことを、他の市町教委にも情報提供する」と注意を促す。

 照明やバスケットゴールなどの落下防止対策は、小中学校75棟が未実施で、高校は残る3棟の対策を終えた。

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