「仕事以外で楽してお金を稼ぎたかった」。コンサートチケットの販売名目で現金をだまし取った30代の女性被告は法廷で、詐欺の動機をこう述べた。

 派遣社員として働いていたが、給料の半分以上を洋服代に使うなど浪費癖があった。「自分でもできるかな」とチケット詐欺に手を出し、インターネットの掲示板に「(コンサートに)行けなくなったので、お譲り先探してます」と書き込んだ。佐賀市の40代女性らから1回当たり2~3万円をだまし取り、少なくとも5回は犯行に及んだ。

 「コンサートに行けなかったことは取り返しがつかない」。検察官が被害者の心情を代弁すると、被告は悔やんだ。「大ごとになるとは思わなかった。本当に申し訳ありません」

 逮捕後、被告の母親は「けじめをつけさせるため厳しく接したい」と決め、被告には手紙を書かなかったという。ただ、法廷で読み上げられた文面には、親心がにじんでいた。「悩みがあれば相談に乗って更生させたい」。胸中に聴き入った被告の被害弁償金は、母親が工面していた。(懲役1年2月、執行猶予3年)

このエントリーをはてなブックマークに追加