自民党県議1人の政務活動費に574万円分の不適切な支出があったとして、鹿島市の住民らが、山口祥義知事に返還を要請するように訴えていた監査請求について、佐賀県監査委員は12日までに「措置の必要を認めない」として棄却した。

 住民側が問題視したのは土井敏行県議(63)の支出。妻が代表を務める設備工事会社に政務調査委託料として5年間、毎月のように支払われていたことを踏まえ「政務調査の委託を受ける能力があると考え難い」と違法性を主張していた。土井県議は「政務活動の補助員として働いていた社員の人件費」としていた。

 監査委員は、県議と会社の契約内容や勤務実績表を確認した上で「違法、不当はない」と判断した。事務所使用料や懇談会費についても同様に請求を退けた。

 一方、県議会に対しては提出書類や支出の十分な確認を求め、議会事務局にも確認方法の工夫を促した。

 請求者317人の世話人を務めた元鹿島市議の中西裕司氏(68)は「結果は県民の知る権利に応えていない。政活費の使い道がもっと明確になるような制度の改善が必要」と指摘し、住民訴訟も検討していると話した。土井県議は「誤解を招かないように今後も適正な執行に努め、説明責任も果たしていきたい」と述べた。

このエントリーをはてなブックマークに追加