新たな台座に設置され、姿を現した古賀忠雄作「森の幻想」=佐賀市の県立森林公園

■650万円かけ森林公園に

 佐賀市出身の彫刻家・古賀忠雄(1903~73年)の銅像「森の幻想」が16日、佐賀市の県立森林公園に再び設置された。2010年の駐車場拡張工事で一時撤去、工事後も資材置き場に5年間放置されていたことが昨年2月に発覚、銅像修復と新たな設置場所の選定を進めていた。7年ぶりのシンボル復元に、県の担当者は「多くの方に見てもらえる場所で、古賀を知ってもらう機会につなげたい」と話す。

 銅像は高さ約2・6メートル、幅約0・9メートル、重さ約1・2トンで、天使のような子どもが座る柱を挟んで羽のある男女が背中合わせに立つ。台座(高さ約2・5メートル、幅約1・6メートル)には以前の台座の石を張り巡らせた。

 新展示場所は、公園東にある「せせらぎ広場」。「背後には森が広がり、作品のテーマと調和する」と県。昨年7月から佐賀大芸術地域デザイン学部の徳安和博教授、像の修復を担当した陶山伸一さん(47)=長崎県=らに相談しながら場所を検討した。遺族の同意を得たほか、利用者約270人への聞き取りでも、ほとんどが賛同したという。

 銅像周囲に張る芝が根付くまで約1カ月はロープで立ち入りを制限、除幕式は予定していない。像の修復に約50万円、地面が沈下しないよう地盤改良して台座を制作、設置を含め一連の作業に約600万円かかった。

 公園を散歩していた武雄市の内野進さん(75)は「仮置き場の休憩室より、広い空の下がふさわしい。誰にでも見てもらえる場所に移動してよかった」とまぶしそうに像を見上げていた。

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