「心臓手術のスーパードクター」としてマスコミにたびたび取り上げられている埼玉医科大の心臓外科医新浪博士(本名新浪博)教授に手術を依頼したのに別の医師が執刀したとして、手術から半月後の2014年5月に死亡した埼玉県の女性=当時(64)=の遺族が16日、大学と新浪教授らに総額1億円の損害賠償を求め、さいたま地裁川越支部に提訴することが15日、分かった。

 新浪教授は、年間300例以上の執刀を担当する医師としてテレビや雑誌などに登場。14年には著書「数こそ質なり『人の10倍の手術数』の心臓外科医が実践するプロの極意」を出版した。

 訴状によると、女性はかかりつけ医から大動脈弁の石灰化が進んでいる可能性があると診断され新浪教授を紹介された。

 新浪教授からは「手術が必要だが簡単な部類に入る。私が執刀する」と説明され、14年4月に入院。手術直前になり、別の医師から教授の指示を受けながら自分が執刀することになったと言われ、5月1日に手術を受けたが、同16日に心筋梗塞で死亡した。教授は手術に立ち会わなかった。

 女性の60代の夫は「名医が執刀するから手術を決めたのに直前に変えられ、立ち会いすらしてもらえなかった。納得がいかない」と話している。【共同】

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