講演する「認知症の人と家族の会」代表理事の高見国生さん=佐賀市のアバンセ

 公益社団法人「認知症の人と家族の会」代表理事の高見国生さん(73)=京都市=の講演会が14日、佐賀市のアバンセで開かれた。認知症の養母を8年間在宅で介護した経験がある高見さんは、介護の苦労を一人で抱え込まず、家族会などとつながりを持って当事者同士で支え合う大切さを訴えた。

 高見さんは、まずは認知症という病気の正しい理解が必要と強調した。患者が身近な家族のことすら分からなくなることについて「物忘れが進むとその人の生きている世界が変わる。あなたのことを忘れた訳ではなく心の中で生きている」と表現。怒ったり否定したりせず、症状を受け入れ支えることが大切と語った。

 一方で、介護する人が精神的、肉体的に追い詰められていく厳しい現実も指摘。「一人で介護をしていたら周りが見えない」とし、「家族同士が集まったら情報も得られるし、将来の予測もできる。一人じゃないと思える」と語った。同時に、家族の経済的な支えとなる社会制度の充実も車の両輪のように必要とした。

 講演会は、同家族の会佐賀県支部(森久美子代表)が総会に合わせて開き、約60人が聴講した。

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