Q.妻が突然、幼い子ども2人を連れて家を出ていきました。妻は「離婚をしたい」「子ども2人の親権は私がとる」と言っています。私も離婚には応じてもいいと思っています。しかし、幼い子ども2人の親権は譲りたくはありません。父親は親権をとることは難しいと聞きましたが、本当でしょうか。

A.夫婦が離婚する場合は、必ず親権者を決めなければなりません。親権をめぐる争いは、離婚をめぐる紛争の中でも大きなものの一つです。

 では、どのような基準で判断されるのでしょうか。

 父母のいずれを親権者に定めるかは、子の利益および福祉を基準に判断されます。考慮される父母の事情としては、(1)監護の意欲と能力(2)健康状態(3)経済状態(4)居住・教育環境(5)従前の監護状況(6)子に対する愛情の程度(7)監護補助者の存在-などが挙げられます。また、考慮される子の事情としては、(8)子の年齢(9)性別(10)兄弟姉妹関係(11)心身の発育状況(12)従来環境への適応状況(13)環境の変化への適応性(14)子の意向-などが挙げられます。

 特に裁判所は「現状」を重視する傾向があります。現在子どもが暮らしているところで、特に問題が発生していなければ、子どもの現在の環境を変えるべきではないということです。これは、一般的に子どもの環境を変えることは、子どもにとって負担であると考えられているためです。

 つまり親権というのは「父親だからとれない」「母親だからとれる」というように単純に決まるものではないということです。

 今回の相談の場合ですと「父親だから」という理由のみで親権がとれないということはありません。親権は、上記のようにさまざまな事情を考慮した上で決定されますので、まずは弁護士に相談することをお勧めします。(佐賀市 弁護士・東島沙弥子)

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