中国の大古典『論語』に、こんな一節がある。「先生は言われた。『人のもともとの素質にはそれほど個人差はない。ただ後天的な習慣・学習によって距離が生じ遠く離れる』」◆弟子が語る孔子の言葉だ。孔子は、よほどの例外を除いて誰でも積極的に学んだならば、展望が開け変化・成長できると考えていた。彼自身、15歳で学に志して以来、生涯にわたって広い意味での学問を心から愛し、学び続けた◆『論語入門』(岩波新書)で、中国文学者の井波律子さんは「もともと誰もが等しく大いなる可能性を持つという、この人間観はまことに健やかである」と指摘している。とりわけ持続することを強調しているのが注目される。挑戦し頑張ること自体に価値があるということか◆学問を志して待ち受ける試練は、現代でいえば受験だろう。大学入試センター試験がきょうから始まる。それにしても気がかりなのは、今冬一番の寒波の襲来である。難敵の「冬将軍」。体調を崩さないように防寒対策をしっかりとって、焦らずに落ち着いて臨もう◆先日、孔子を祭る多久聖廟(せいびょう)を訪ねると、志望校合格を祈っての受験生だろうか、絵馬がたくさん奉納されていた。学問の大切さを説いた孔子は、努力する彼、彼女を見守ることだろう。さあ入試シーズンは本番。受験生たち、実力を存分に! (章)

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