絵・水田哲夫(鳥栖市本町)

■災厄払い年越し

 大みそかの深夜、寺々では除夜の鐘が突かれ、神社の境内ではたき火の爆竹がボンボンとはじける。

 去りゆく年の災厄を払う「つご焚(た)き」である。月が暦であった時代、月が消える日を「月が籠(こ)もる=つごもり」と呼び、月末とした。年の最終日が「大つごもり」、その夜の災厄払いがつご焚きである。

 午前0時(新年)になると、つご焚きの火はご先祖さまでもある「稲の神・お正月さま」を迎える「迎え火」に変わり、初日の出に向かって新春の太陽の復活を願う聖火となる。

 各地でたかれるつご焚きは地表面でたかれる「庭火」だが、人家が密接し境内が狭い田代外町天満神社ではドラム缶でたかれ、三々五々集まる人々は社殿で屠蘇(とそ)を酌み交わし歓談する情趣ある行事になっている。

(鳥栖市本町 高尾平良)

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