便秘などに処方されるネズミモチ

 夏に咲いた、小さなラッパ形の白い花が熟して枝もたわわに実っています。モチノキに似た艶やかな葉に、ネズミのふんのような黒紫色の実。その姿に由来しネズミモチと名付けられたといいます。

 後漢期(25~220年)に編さんされた中国最古の薬物書「神農本草経」にも記載されていることから、古くから人々の健康を支えてきたことが分かります。葉は女貞、実は女貞子という生薬で便秘などに処方され、滋養強壮や老化防止の効果もあります。

 ネズミモチによく似ているのが中国原産のトウネズミモチです。実の形はだ円のネズミモチと比べて真ん丸ですが、どちらの実も生薬名は女貞子で、薬効も同じです。たとえ一粒は小さくとも、果実の重みで枝がしなるほどの実りで、鳥や人、多くの命をつないでくれます。

(中冨記念くすり博物館)

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