町内産の米を使った日本酒「鎮西八郎」造りに取り組む住民団体「都紀女加王墓と古墳公園を守る奉仕団」のメンバーら=上峰町堤鳥越地区の山神社

 上峰町の北部にそびえ源為朝伝説が残る鎮西山の名を冠した酒「鎮西八郎」を造る計画が始動した。町内で収穫した米を使い、天吹酒造(みやき町)の協力を得て地元の住民団体が酒造りの各工程に参加する。団長の寺崎三男さん(79)は「上峰の名前を多くの人に知ってもらう機会になれば」と意気込む。

 鎮西山は町北部に位置し標高202メートル。平安時代末期の武将、源為朝が鎮西八郎と称し九州を平定した際、山頂に城を築いたことから「鎮西山」と呼ばれるようになったという。

 取り組むのは地元有志で作る「都紀女加王墓と古墳公園を守る奉仕団」で、2015年末にさが段階チャレンジ交付金を活用して結成。同町坊所にある皇族の墓、都紀女加王墓と周辺の環境美化に取り組んでいる。米作りが盛んな地域の魅力を掘り起こし、活性化につなげようと酒造りを決めた。

 同団体は昨年天吹酒造でこうじ造りなど酒造りの課程を体験した。今後は町内から食用米1200キロを募り、日本酒2千本を醸造する。10月に仕込みを始め、年内に完成、来年1月のお披露目を目指す。商品の題字は書道家の山口芳水さんが手掛け、ラベルには名尾和紙を使う。

 7日には鳥越地区の山神社で神事が執り行われ、酒造りの成功が祈願された。武広勇平町長は「酒造りを通じて地域の歴史や魅力を守り、共有する機会になれば」とあいさつし、寺崎団長は「源為朝伝説は九州一円に残っている。この酒もそれぐらい広く名を知られるようにしたい」と話した。

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