山本有二農相は13日の閣議後会見で、国営諫早湾干拓事業の開門を巡る訴訟の和解協議で国が開門の代わりに示した基金案を佐賀県有明海漁協が拒否したことに関し、「もう少し協議のめどが立った時点で(現地を)訪問したい」と述べ、自ら漁協への説明に乗り出す考えを示した。

 訪問時期は明言しなかった。長崎地裁での和解協議の日程が3月まで入っていることから、「もし裁判長の異動が(3月末に)あるとしても、まだ数回協議が重ねられるだろう」との見通しを示し、「今後は裁判長の訴訟指揮がより具体的になってくると思う。それを踏まえて(訪問時期を)判断したい」と語った。

 基金案は総額100億円で、有明海沿岸4県と各県漁業団体による運営を想定している。農林水産省はこれら運営予定者から基金案の賛否の回答文書を受け、17日の和解協議で長崎地裁に報告する。今回の農相発言は、それ以降も佐賀県側の説得を続けていく意思表示ともとれる。

 山本農相は、佐賀、福岡、熊本3県の漁業団体の賛否が分かれたことに関し、「有明海再生を進めたいとの思いは一致していると聞いている。理解が得られるよう全力で努力していきたい」と強調し、「(唯一、反対している)佐賀の漁協の寛容を期待している」と述べた。

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