国や営農者側に開門を前提とした和解協議への参加を呼び掛ける開門派漁業者側の馬奈木昭雄弁護団長(左から2人目)ら=長崎市の長崎県政記者クラブ

 国営諫早湾干拓事業の開門を巡る訴訟の和解協議で、開門派漁業者の弁護団は16日、長崎市内で会見を開き、「全当事者が協議による解決を望んでいる」と強調した上で、国や開門阻止派に、開門議論を含む協議への参加を呼び掛けた。国が漁業団体幹部に組合員を説得するための想定問答を示した問題については、「裁判所が毅然(きぜん)として国に開示させるべきだ」と注文した。

 2月24日の協議で長崎地裁は、漁業振興の基金案の拡充と並行して開門を含めた議論の是非を検討するよう指示したが、開門阻止派は即日拒否した。

 会見した馬奈木昭雄弁護団長は「われわれは国側の主張に沿った基金案にじっくり1年かけて誠実に応じてきた。中身を聞かずテーブルにもつかないということを裁判所も許してはいけない」と、今後の訴訟指揮について要望した。開門派が示す農業振興基金の創設などを盛り込んだ提案を、国や営農者側が具体的に検討することも求めた。

 想定問答の問題では、「これを理由に協議の場につかないということはしない」とする一方、「協議を誠実に行うにあたっては何らか説明があってしかるべき」と指摘した。国は文書の存在の有無も含めて回答しない方針を示しているが、「裁判所が開示を指示しなければ、国の隠ぺいに加担するのと同じ」とけん制した。

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