原料のヨモギ。染めるものによって量が変わる

ほのかな薄緑色に染まったスカート。草木染めは繰り返し何度でも染め直しできる

 初夏の断捨離を兼ねた衣替えは思い出との再会でもあります。大切にしまっておいた衣服にしみや変色を発見した経験はありませんか? 真っ白な麻のスカートに点々とできたしみと黄ばみを前に、草木染に挑戦することにしました。立夏に呼応するかのように伸び始めた庭の草。草刈りを兼ねて材料を調達することにしました。

 作業場は台所です。食べ物を扱う台所での染色は、薬剤を使わずに環境と健康に留意したものでなければいけません。庭のヨモギと焼きミョウバンを使って真っ白の麻を薄緑色に染めることにしました。ヨモギは餅やお団子、焼きミョウバンはあく抜きやナスの塩漬けなどに使う身近な食材です。

 ヨモギ2キロを10センチ程度に切ってステンレスのボウルに入れます。そこに水をひたひたに入れて火にかけ時々かき混ぜながら約1時間煮出します。しばらくすると漢方の煎じ薬のような香りが立ち込めてきます。ヨモギは飲む、つける、つかる、嗅ぐ、燃やす、のいずれも効果があるといわれる薬草。豊富な食物繊維を含み、切り傷にも肌荒れにも効果があるといわれ、お灸のもぐさはヨモギの葉が原料です。

 ヨモギの濃い緑と茶色が混じった50度くらいの煮汁に、水洗いした白い麻を漬け込みます。40分程放置して、焼きミョウバンを溶かしておいたぬるま湯に20分ほど漬け、その後もう一度ヨモギの煮汁に漬け色むらをなくします。水洗いと脱水の後、風通しの良いところで干して完成です。

 シミも変色も目立たなくなって大満足。身の回りにある自然の恵みを総動員して生き返ったスカートは、この夏大活躍することでしょう。

 (地域リポーター・岩田雅予=佐賀市大和町)

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