米国に戦争責任を問うべきかどうか、活発に議論を交わす生徒=佐賀市の城北中

 教育現場で新聞を活用する「NIE」(教育に新聞を)実践指定校の城北中(佐賀市、加藤吾郎校長)で16日、新聞を使ったディベートの授業があった。太平洋戦争で原爆を投下した米国に戦争責任を問うべきかをテーマに、3年6組の生徒35人が根拠となる記事を示しながら主観に頼らずに意見を主張。クラスメートと議論を交わしながら、戦争や平和について考えた。

 事前に新聞記事などで原爆投下の背景を学んだ生徒は、戦争責任を「問うべき」「問うべきでない」の立場に分かれ、それぞれの代表が根拠となる記事を示しながら意見を述べた。戦争責任を認める生徒は「原爆が投下された時、日本は降伏目前だった」。責任を問わなくてよいとする生徒は「オバマ前大統領が広島を訪問した。未来志向で考えたい」と訴えた。

 その後、生徒同士で議論を深めた。多くの民間人が犠牲になった原爆の残虐さや、日本による真珠湾攻撃が米国で批判されている点などを指摘し、新聞の論説記事も参考にしながら答えを探した。最終的には、生徒の提案で「(日米)両国の責任を問うべき」との選択肢を新たにつくり、約3分の1が支持した。

 両国の責任を認める立場を取った柴田悠衣(ゆい)さん(14)は「ともに被害者であり、加害者でもある。協力して核なき世界の実現に向けて努力することが、責任を果たすことになる」と話した。

 指導した手島将之教諭(33)は「18歳で主権者になる生徒にとって、テストとは違って答えのない問題にどう向き合うかが重要。記者の思いも込められた新聞記事が、社会を自分の事として捉えるためのいい教材になった」と授業の手応えを語った。

このエントリーをはてなブックマークに追加