佐賀市上下水道局は16日、将来の人口減による水道料金収入の悪化により、2028年度以降、収支が赤字になるとの試算を明らかにした。35年度には資金が枯渇する見込みで、それまでに料金値上げが必要となる。下水道収支は19年度に赤字となるため、下水道料金改定の時期が迫っている。

 上下水道局がまとめた経営戦略によると、給水人口は15年度の18万9688人から24年度は3・4%減の18万3179人、34年度は10・5%減の16万9803人となる。水道料金収入も15年度36億4800万円から24年度は5・5%減の34億4600万円、34年度は15・1%減の30億9800万円と比例して減少する。

 人口減や収支悪化に対応するため、水道管を「長寿命化」し、更新工事が集中しないようにする。現状維持では給水能力が過大となるため、浄水施設の更新時に小規模化や統廃合を進める。現有施設を維持する場合、100年間で2032億円の投資が必要になるものの、小規模化などを実施した場合、投資額は710億円縮減されるという。

 それでも水道料金値上げは避けられない見通しで、28年度に赤字に転じる見込み。市上下水道局は1992年度に水道料金を38・6%引き上げて以来、値上げしていない。

 下水道も同様で、今後100年の投資額試算は5183億円。長寿命化や施設統廃合で2833億円にまで抑制する。収支は19年度から赤字と試算、値上げは必至の状況という。直近では、10年度に11・2%引き上げている。

 田中泰治局長は「水道管の耐震化も実施する積極的な経営戦略で、コスト削減も進める。どうしても料金改定をお願いせざるを得ない時期が来る。状況を説明して安定供給のため理解を求めたい」と話す。

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