JR鳥栖駅周辺のまちづくりを検討している鳥栖市は16日、新しい駅舎と自由通路を、現自由通路「虹の橋」の南側に整備する基本計画案を検討委員会に示した。新駅と駅前広場の整備場所は現駅舎と重なるため、市は「現駅舎を現在地に残すのは無理」として保存活用策を検討すると説明した。新駅舎はおおむね10年後の完成を目指す。

 基本計画案によると、新駅舎は線路上に駅を整備する橋上駅か西口側の2階駅で、機能と規模は現況とほぼ同じとする。東西の市街地を結ぶ自由通路は東西両側にエレベーターとエスカレーターを設置し屋根を設ける。自由通路の幅はサガン鳥栖のホームゲーム時の混雑を考慮し6メートル(現行5メートル)に広げる。「虹の橋」は将来的に取り壊す。

 駅西側広場(現行2600平方メートル)は駅東側広場と同程度の約7千平方メートルに拡張するため、鳥栖ビルを購入。歩行者優先の広場とし、路線バスやタクシーへの乗り継ぎがスムーズにできるように乗降場を配置し、駅前商店街や中央公園との一体化も図る。

 質疑では委員から現駅舎の今後について質問があり、市は「限られた面積の中にさまざまな機能を盛り込んでいくので現在地に残すのは無理」と説明し、「今後、市教委が保存活用策を検討する」と回答した。このほか「東口側の人が使いやすいように駅を線路の真ん中に造って」「防災拠点として駅前広場や駐車場を使うことも想定しておくべき」などの意見が出た。

 昨秋、文化財的価値を有するとして現駅舎の現地保存を市教委に答申した高尾平良・市文化財保護審議会長は「1980年代のスクラップアンドビルドの発想ではないか。一度壊したら永久に失われてしまうのに」と残念がった。

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