大賞に輝いた石川和男さん

 今回で最後となる第24回九州さが大衆文学賞は、大賞の笹沢左保賞に秋田県湯沢市の石川和男さん(66)の「敗北宣言」が決まった。佳作は飯島隆さん(83)=札幌市=の「破談お受け候のち」。県内の応募者から選出される奨励賞には鳥栖市の高校生、原口莉緒さん(16)の「青い簪(かんざし)と夏の手紙」が選ばれた。

 推理小説、歴史・時代小説を対象とし、今回は国内外から324編の応募があった。今月上旬に作家の北方謙三さんと林真理子さんが、最終選考に残った6編を審査した(森村誠一さんは欠席)。

 「敗北宣言」は東京を舞台に、主人公の探偵が覆面男から実父探しを依頼され、殺人事件に遭遇するというストーリー。AID(非配偶者間人工授精)で生まれた子の出自を知る権利を扱った新聞記事から着想を得た。

 審査では北方さんが「ハードボイルド小説として良くできている」と評価。佳作の「破談お受け候のち」は「細かい史実を知っており、リアリティーがある」(北方さん)、奨励賞の「青い簪と夏の手紙」には「まだまだ伸びる余地はいくらでもある」(林さん)と期待の声が挙がった。

 九州さが大衆文学賞は1993年、佐賀にゆかりの深い作家の故笹沢左保氏が提唱して始まった。授賞式は27日、北方さんが出席してホテルニューオータニ佐賀で行う。

 主催 九州さが大衆文学賞委員会(佐賀銀行、ミサワホーム佐賀、柿右衛門文化財団・日本、佐賀新聞社)

 後援 佐賀県、佐賀市、唐津市

 協賛 村岡総本舗、佐電工、宮島醤油

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