閉園まで1年を切った北九州市のテーマパーク「スペースワールド」

 北九州市のテーマパーク「スペースワールド」が今年12月末での閉園を発表して16日で1カ月。集客策が実を結び発表後の客足は増加しているが、閉園後の跡地活用法は具体像がいまだ見えていない。かつて製鉄所の高炉がそびえた約24万平方メートルの広大な土地利用を巡り、関係者から困惑の声も漏れる。

 閉園まで1年を切ったスペースワールドは、今年に入って「ファイナル企画」と銘打った集客策を相次いで打ち出している。北九州市で成人式が開催された8日には市内在住の新成人を対象に入場料を無料にするなど優遇。キャラクターがショーで着用した歴代の衣装約20種類を着て登場するイベントも始めた。

 スペースワールドによると、閉園を知って久しぶりに利用したリピーター客もおり、この1カ月の入場者は増加傾向にある。竹田敏美総支配人は「地域密着でやってきた。感謝の気持ちを込めて運営していく」と話す。

 土地を所有する新日鉄住金は「地域活性化の観点を踏まえて検討している」(担当者)とするが、閉園後の土地利用策は方向性すら定まっていない。別の運営者が名乗りを上げテーマパークを存続する可能性も残るが、人口減や競争激化で事業環境は厳しいとの見方が強い。

 北九州市の北橋健治市長は「土地所有者の地域発展に懸ける熱い思いに期待し、次の展開に注目したい」と見守る立場だ。ただ、JR九州が駅を設置したほか、市も周辺に博物館を整備するなど街づくりに協調してきただけに、関係者からは「都市計画の見直しが必要になるかもしれない」と懸念する声も出ている。【共同】

=ズーム= スペースワールド

 1990年4月、北九州市八幡東区の新日本製鉄(現新日鉄住金)八幡製鉄所の遊休地の一部に開業した、宇宙をテーマにしたテーマパーク。スペースシャトルの実物大模型やジェットコースターなどがある。2005年5月に民事再生法の適用を申請し、新日鉄から加森観光(札幌市)に同年7月、営業譲渡されていた。

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