国によるコメの生産調整(減反)が2018年産米から廃止されることを受け、40道県の農業再生協議会が、国が従来示してきた生産数量目標に代わる「目安」を設定する方針であることが16日、全国農業協同組合中央会(JA全中)の調べで分かった。値崩れを懸念する農家側から需給を調整する枠組みを望む声が強く、各地の協議会が設定に動いたという。

 ただ、現行の生産調整のように、数量の目安を農家単位まで細かく割り当てるかどうかは市町村の判断に任せる地域も多い。消費地に近い大都市周辺では、生産量が拡大する可能性もある。

 農業再生協議会は都道府県と市町村レベルの2段階にあり、それぞれ自治体や農業団体などで構成。コメ生産の調整役を担っている。JA全中は3月、生産量が少ない東京、大阪、沖縄を除く44道府県協議会の検討状況を調査した。県別の回答は明らかにしていない。

 調査によると、18年産で生産数量の目安を設ける予定なのは40道県の協議会。その多くは市町村レベルの割当数量も示す方針だった。残り4府県は「検討中」か、設定を市町村に委ねるとした。

 一方、市町村ごとの目安量をさらに細分化して、農家に周知する仕組みを想定するのは16協議会。18協議会は地域の判断に委ねるとし、対応は分かれている。

 農家ごとに生産目標が配分され、目標を守った農家に補助金が出る現行制度に比べ、今後は農家が生産量を抑える動機が弱くなる。米価下落を懸念するJA全中の担当者は、目安の実効性確保が課題だとみている。【共同】

 ■コメの生産調整(減反) 主食用米の作り過ぎで価格が下落しないよう、国が生産数量目標を示して需給を調整する政策。1970年に始まった。農林水産省が毎年11月に翌年産の目標を決めて都道府県ごとに配分、市町村や農業団体の協議でさらに細分化して各農家に示す。農家の創意工夫や安いコメの供給を妨げているとして、政府の産業競争力会議の民間議員が廃止を提案。2018年産から国は目標の策定・配分をやめ、産地の自主的な取り組みに移行することになった。

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