全国の暴力団構成員は昨年末現在で約1万8100人となり、統計が残る1958年以降で初めて2万人を下回ったことが16日、警察庁がまとめた「組織犯罪情勢」で分かった。前年より約2千人の減少で、要因を「暴力団対策法による締め付けや、民間で広がる反社会的勢力の排除で資金確保が厳しくなったため」と分析している。準構成員らは約2万900人。

 警察庁はこれまで、暴力団活動や薬物・銃器犯罪、来日外国人犯罪を個別に集計していたが、初めて組織犯罪の観点から包括的に分析。暴力団活動で「しのぎ」と呼ばれる資金確保で覚醒剤への回帰など変化が見られたほか、来日外国人犯罪グループが日本を拠点に他国を狙うなど手口の巧妙化が明らかになった。

 覚醒剤事件の暴力団構成員千人当たりの摘発人数は2007年の34・9人から、16年に47・6人と約1・4倍に増加。飲食店などへ不法に金銭を要求する「あいさつ料」など従来の資金源が先細り、利益が多い覚醒剤密売に流れたとみられる。

 さらに、昨年5月に17都府県の現金自動預払機(ATM)から18億円超が不正に引き出された事件のように、違う暴力団の構成員同士が連携したケースもあった。

 覚醒剤事件以外も含めた暴力団構成員や準構成員らの摘発人数は07年から減少傾向にあり、16年は前年より1593人少ない2万50人。内訳は覚せい剤取締法違反5003人、傷害2514人、詐欺2072人など。【共同】

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