民家に流れ込んだ泥を運び出すボランティアの男性=10日午前、福岡県朝倉市

 九州豪雨の被災地は10日、発生から6日目を迎えた。甚大な被害が出ている福岡県朝倉市では自衛隊や消防などが過去最大の2080人態勢で行方不明者の捜索を続け、新たに1人が心肺停止状態で見つかった。福岡、大分両県で高齢者を含む約180人が孤立状態にあり、健康面への不安などから救出が急務になっている。犠牲者は計22人に上り、依然20人以上の行方や安否が分かっていない。

 40棟以上の家屋が全半壊した福岡県東峰村は10日、仮設住宅を建設する方針を明らかにした。

 気象庁によると、九州北部は大気の状態が非常に不安定で、10日も局地的に激しい雨が降る恐れがある。これまでの雨で地盤が緩んでいる地域があり、土砂災害への警戒を呼び掛けている。

 朝倉市は10日、市内のため池が決壊する恐れがあるとして避難を指示した。対象は約650人。

 大分県日田市の小野地区では斜面が長さ約300メートル、幅約200メートルにわたって崩落し、流出した土砂によって川がせき止められて「土砂ダム」ができている。この影響で川に平行する道も寸断された状態となり、多くの住民が孤立。県は解消に向けて仮設の道路整備を進めるが、完成には10日程度かかる見通しだ。

 集落には高齢者も多く、県はヘリコプターを使って医薬品など必要な物資を運んでいる。

 福岡、大分両県によると、避難者数は福岡約1350人、大分約370人。福岡で約30人、大分で約150人の孤立が続いている。

 一方、JR九州は10日、日田市内の鉄橋が流され久大線のうきは(福岡)-日田(大分)の復旧が見通せないため、代行バスの運行を始めた。

 被災地を流れる筑後川が注ぐ有明海で8日に見つかった男女5人の遺体は、警察が死因や身元の確認を進めている。【共同】

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